■雄蝶雌蝶■

雄蝶雌蝶とは祝言で酌人を務める男女の子どものことをいいます。
読み方は「おちょうめちょう」 男蝶女蝶と書くこともあります。


かつて日本にも子供の生存率が低かった時代がありました。
成人を迎えるのが困難だからこそ子供は神聖でもありました。
雄蝶雌蝶は親族の5才〜10才くらいの子どもに頼むことが多かったそうです。


謡と一緒で雄蝶雌蝶も祝言に欠かせないものでしたが、
子どもの少ない現代、親族の中に適任の子供がいることは少ないでしょう。
男女でなくとも男児2人、女児2人でも構いません。
年齢も中学生や高校生でも大丈夫です。
適任の子どもがまわりにいなければ、兄弟、姉妹、親族や、
仲の良い友人にお願いするのも良い思い出になります。

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伝統は大切にしなければいけませんが、
昔のまま頑なに守るばかりではいずれ消えていくことでしょう。
洋風に言えばブライズメイドやベストメンのように、
親しい方々に結婚式の介添人としてお願いしてみましょう。

また雄蝶雌蝶とは盃事に使用する銚子につける飾りのことも言います。
この銚子飾りの上の部分が出てるのが雄蝶、引っ込んでいるのが雌蝶です。
凹凸が男女の理を表しているのでしょうか。(真中の画像が雌蝶)

小笠原流の婚礼作法では、
イザナギとイザナミの神話を基にした雄蝶雌蝶の儀式もあります。
機会がありましたらご紹介しますね。